EU、天然ガス価格が2022年以来初めて1メガワット時100ユーロを突破
冬の到来を前に欧州の天然ガス価格が1メガワット時100ユーロを超えた。EUの貯蔵率は72%にとどまり、家庭には厳しい季節への警告が出ている。

欧州の天然ガス価格が、1メガワット時当たり100ユーロを初めて上回り、2022年以来の水準に達した。2022年はロシアによるウクライナへの全面侵攻がエネルギー市場を危機に陥れた年である。この節目はFrance 24が報じたもので、域内の家庭が暖房費の請求に備える冬の到来と重なった。
今回の高騰は、2022年の供給危機を思い起こさせる。当時は天然ガスが欧州の生活費高騰の最大の要因となった。卸売価格の上昇は時間差を伴って電気料金や工場のコストに波及するため、産業界や家計は市場の動きから数か月遅れて痛みを感じることが多い。
ブリュッセルは供給面では落ち着いていると強調する一方で、価格面での痛みに備えるよう国民に促している。EUは天然ガスの確保に不安はないとしているが、貯蔵施設は72%しか満たされておらず、家庭に対しては今後の冬が「厳しい」ものになるとの警告を発している。
各国政府はすでに打撃の緩和に動いている。France 24によると、英国政府は高騰するエネルギー料金の影響を和らげようとしている。圧迫は経済の思わぬ分野にも波及しており、燃料費の高騰を理由に複数年にわたるクルーズが中止され、カンボジアで乗客200人が足止めされたとも同局は伝えた。
欧州の消費者にとっての当面の焦点は、卸売価格の急騰がこの冬、規制料金や請求額にどの程度反映されるか、そして寒い時期も価格がこの水準にとどまった場合に政府がどう対応するかである。
次の試金石は、気温が下がり貯蔵量が取り崩されていく局面で訪れる。現在の72%の充填率をさらに下回る場合、あるいは1メガワット時100ユーロを超える水準が続く場合には、暖房需要がピークを迎える前に介入するよう、EU各国政府への圧力が強まるだろう。
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